MORNING BRIEF
2026年8月2日(日) 版

この日のブリーフ

前日の米国市場

7月31日の米国株市場は主要3指数が上昇。S&P500は0.70%高の7,489.72、NASDAQ総合は1.00%高の25,373.85、ダウ工業株30種は0.53%高の52,485.03で終えた。NASDAQの上げが顕著で、決算期待から急伸したアマゾン・ドット・コムが全体をけん引。ダウは7月として4カ月連続の月間上昇を達成した。取引時間中、オマーン沖タンカー攻撃の報で一時下落するも、決算を手掛かりに買い戻され、地政学リスクへの耐性が示された。

米国債市場では利回りが上昇し、イールドカーブはスティープ化。2年債利回りは4.28%、10年債は4.75%、30年債は5.27%と長期ゾーンの上昇が目立った。2年と10年のスプレッドは47bp、2年と30年は99bpに拡大。タームプレミアムの拡大に加え、利上げ長期化観測が背景。FRBの利下げが遠のくとの見方から、長期債に上乗せ金利が求められている。ただ、株価への悪影響は限定的で、S&P500はプラス圏を維持。一部運用者は短中期ゾーンへの配転を推奨している。

為替ではドル円が7月29日時点で163.68円。その後、米財務省が日本と協調した約10年ぶりの円買い介入をFT紙が報じた。7月31日の水準は未確認だが、介入警戒感から163円台半ばで膠着したとの観測がある。原油は7月27日時点のWTIが84.25ドルと高止まり。中東緊張の高まりが供給懸念をくすぶらせるが、31日の価格は未確認。金相場もデータが得られず未確認。

セクター別はテクノロジー主導で、SOX指数は未確認ながら半導体株も堅調だったと推測される。個別ではバークシャー・ハサウェイが8カ月ぶり高値、トランプ・メディアの新サービス開始も材料視された。

本日の日本市場は、米株高を好感したスタートが想定されるが、為替介入思惑や中東情勢がリスク選好を抑制する可能性がある。特に、為替介入の実効性や規模が明らかになれば、ドル円相場の変動が日本株の輸出セクターに波及し得る。経済指標に乏しいなか、週明けの決算本格化とイラン情勢の進展が焦点となろう。

日銀・円金利・JGB

日銀7月会合:政策据え置き観測下、米金利高が円金利に波及経路

日銀は7月31日の金融政策決定会合で「当面の金融政策運営について」や「経済・物価情勢の展望(7月)」を公表。長期国債買入予定と米ドル供給オペ日程も更新され、オペ枠組みの継続が示唆された。同時に発表の決済動向や貸出約定平均金利(6月)からは金融正常化の緩やかな浸透がうかがえる。海外では米10年債利回りが4.75%と高止まり、ドル円は7月29日時点で163.68と歴史的高水準。日米金利差拡大による円安圧力と、日銀の追加利上げ観測が交錯する中、総裁記者会見での発言が今後のカーブ形成の鍵を握る。

10出典
日本株: 個別・セクター・決算

パナソニック子会社売却と総合商社の構造的課題、建設セクターの人手不足が映す日本株の現状

週末の米株高を追い風に、日本株は堅調な地合いが期待される。個別ではパナソニックが住宅設備子会社をYKKへ売却する動きが報じられ、事業再編の加速を示唆。総合商社は「人工ディアスポラ」としての独自進化が評価される一方、次世代のガバナンスが課題。建設セクターでは電気工事の人手不足が深刻化し、需要を取り込めない構造問題が浮上。イラン情勢の不透明感もリスク要因として意識される。

4出典
需給・ポジショニング

新規ETF上場と監理銘柄指定が示す日本市場の需給力学 ― ポジション構築への多面的影響

7月末、東証はドイツ短期国債ETFや日本国債27-30年ETFなど複数の新規ETFの基準値段を発表した。同時に、Abalanceなど3銘柄の監理指定、nmsホールディングスなど2銘柄の上場廃止決定、市場区分変更も公表された。これらの需給イベントは、投資家のポジション構築や資金フローに影響し、日本株・金利・為替市場の需給バランスを変化させる可能性がある。

11出典
各国マクロ

Fed信認論と日銀のドル供給構え — 米金利上昇下での各国マクロの緊張

セントルイス連銀総裁が債券売りをFRBの信認への警告と発言し、利上げを支持していたと報じられた。7月31日の米国株は上昇する一方、長期金利は高止まりしドル高圧力が継続。日銀は米ドル資金供給オペの8~12月日程を公表し、潜在的なドル流動性への備えを示した。各国マクロではFRBのタカ派傾斜と日銀の予防的オペが焦点となり、円金利・為替・日本株に広範な影響が及ぶとみられる。

4出典
米金融政策・米金利

米金利高止まりと日米協調介入 — 日本市場へのインプリケーション

7月末の米国債利回りは2年4.28%、10年4.75%と高水準を維持。一方、CNBCは米財務省が日本との協調による円買い介入を実施したと報じた。約10年ぶりの日米協調介入は、過度な円安への強い警戒を示し、米金融政策との相対的な関係から日本株・JGB市場に大きな影響を与える可能性がある。

3出典