前日の米国株式市場は、ダウ工業株30種が前日比+0.46%の51,947.25と上昇した一方、S&P500は+0.05%の7,411.98とほぼ横ばい、NASDAQ総合は-0.64%の24,975.82と下落した。半導体株指数SOXは未確認だが、ハイテク株の一角に利益確定売りが広がったとみられる。背景には、ウクライナによるイランのカスピ海船舶攻撃(CNBC 7/26報道)など中東地政学リスクの拡大が投資家心理を冷やしたことに加え、米長期金利の高止まりが成長株のバリュエーションを圧迫した可能性がある。実際、10年債利回りは4.69%、30年債利回りは5.16%と高水準を維持し、2年債4.33%とのスプレッドは36bpと、長短逆転は回避しながらも景気減速警戒感を映した。5年債は4.43%で、カーブ全般にわたって高金利環境が続いている。トランプ政権がブラジルへの25%関税やカナダへの50%関税を表明し、発動直後に提訴されたことも(CNBC 7/24報道)、インフレと政策不透明感から金利を下支えした。内政面では、中間選挙を100日後に控え、民主党が支持率低下のトランプ氏に対し下院奪回の勢いを強めるとの見方(CNBC 7/26)が、先行きの不透明感を高めた。
セクター別の騰落率は未確認だが、CNBCの分析記事(7/26)では、AIインフラブームに沸く資本財・産業セクターのPERがテクノロジー並みに上昇し、投資家資金が流入していると指摘され、ダウの底堅さはこうした循環物色の現れと推察される。一方、テクノロジーセクターでは、アップルなどメガキャップの決算発表が今週最も集中するタイミングに当たり(CNBC 7/26)、様子見の売りが出た模様だ。また、社債スプレッド拡大の兆しと、AI投資を支えるハイテク企業の負債調達コスト上昇への警戒感(CNBC 7/26)も、ナスダックの重石となった。
為替市場では、ドル円は7月22日時点で163.15円程度と報告されているが、直近の水準は未確認である。WTI原油は7月20日時点の84.38ドル/バレルが直近データで、前日の価格は未確認。金価格も本稿執筆時点では未確認。
日本市場への波及経路としては、米長期金利の高止まりによる円安圧力と資源高が輸入インフレを通じて国内景気に与える影響が留意される。米国債利回りの高さが日本の長期金利に波及すれば、日銀の政策正常化観測を後押しし、株価バリュエーションの調整を促す懸念もあろう。また、ハイテク株の調整は日本株の電機・精密セクターの重石となる一方、資本財や内需シフト銘柄への資金シフトが意識される。